
今日はベルリンへ向かう。
天気は回復して少し肌寒いが晴れていた。ブレーメン近くのキャンプ場は森の中にあり空気が美味しい。

月曜日だが列車には乗客が多いので少し驚いた。前日の教訓をいかし、遅延している列車には乗らずに定刻通り運行している方に切り替えて2回の乗り換えをするようにした。
やはり、こちらの方がスムーズだった。
Hamburg Hof駅で小一時間待ったのだが、駅周辺は異様に治安が悪そうだったのでホームで時間を潰した。大阪で培った治安センサーは海外でも通用するようで前方30mから異変を感知できる。駅周辺の雰囲気は、都会の悪いところを凝縮したような暗さが見て取れた。
無事にBerlin-Adlershof駅に着き、40分ほど歩いてホステルに到着。

安さと朝食付きが決め手の宿だ。想像以上に敷地が広く、部屋もキッチンやトイレの数も今まで止まったホステルで1番多い。
これは合宿向けのホステルだな。予想通り若者の団体がどんどんチェックインしてきて、夜中までうるさかった。子どもってまぁどの国でも騒がしいけど、ヨーロッパの若者はドアをバンバン閉めたり叫んだりして脅威である。体は大人なのに行動が案外幼いことにいつも驚かされる。
近くにヨーロッパで我々御用達のLIDLがあった!ディスカウントスーパーで、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツと各国ごとに少しづつラインナップは異なるが全て安いのが特徴。
駅が遠いので、この日は早めの夕食を摂ってゆっくり過ごすことにした。

LIDLでメットヴルスト(生ソーセージ)、茹でるタイプのソーセージ、チーズにパン、野菜とビールを買い込んでドイツ飯パーティだ。しばらくすると外は風が強くなりやがて大雨が降って来た。
部屋にこもってて良かったね〜といいながら飲むビールは旨い。
些細な日常が一番幸せで心休まる。
夜は「私の親友、アンネ・フランク」をNetflixで鑑賞。ホロコーストを題材にした映画でアンネの日記の著書であるアンネと幼い頃から親友だったハンナが主人公だ。
ベルリン観光 ベルリンの壁と資料館へ行く
宿の朝食は一見美味しそうだったのだたくさん欲張って食べたけど、あんまりだった。お腹いっぱいになって苦しい。
この日はベルリン観光だ!
ヨーロッパはここまで天気が良かったが、ドイツに来てから曇りや小雨の日が続く。
まずは【ベルリン・ユダヤ博物館】へ。




ユダヤ人の歴史やホロコーストや迫害にどのように人々が動かされたかの展示が主だった。建築物そのものが作品で空間で迫害の心理状況や閉塞感を表現していたり、コンテンポラリー作品も展示されていた。
博物館の感想って難しいというか、語彙力がなくて「すごい」か「勉強になる」くらいの言葉しか出てこないから、行ってみる価値あり!ということだけ伝えておく。
【テロのトポグラフィー】
こちらはナチスドイツの台頭からホロコーストの実態と戦後のドイツについての資料館だった。
音声ガイド(日本語あり)やたくさんのパネルが展示されており気分が落ち込むほど詳しく解説されていた。





無料なのでベルリンに行く人には是非行ってほしい。
当時の写真の数々がとてもショッキングだった。大きな穴の前に跪き、後頭部に銃口を当てられる人々。穴の中には無数の死体。
ユダヤ人を助けたりナチスに背く市民を見せしめに公開絞首刑する様子。首に縄をかけられても意思のある眼差しで立ち尽くす男性達、2枚目には足場を外され絶命し虚しく吊るされた男性達のどちらもの写真が撮影されていた。
強制収容所に集められるユダヤ人達。ゲシュタポの笑顔とユダヤ人の俯く顔。民衆に囲まれるヒトラーと自死したヒトラー。
あげるとキリがないが、とにかくこんな恐ろしいことが80年前に行われていた事実に気持ちがズンと沈んだ。
そのあとは【ベルリンの壁】まで歩いて行った。
壁の高さは3m、しかし厚みは20cmほどで、意外と薄いことに驚いた。

ハンマーで叩けば崩れる強度の壁に50年間も隔てられていたのか。第二次世界大戦後、ドイツは4カ国に分割され西側と東側をこの壁によって隔てられていた。
実はそんなこともドイツに来るまでは知らなかった。

本当に知らないことが多い。
そして知れば知るほど、すべてを知ることは到底無理だとわかってはいるが更なる事実や疑問が出てくる。
気を取り直すように、ビンテージショップへ行ってみた。
おしゃれな街並みで人々も楽しそうだ。


かなり歩いたのでクタクタに疲れて宿に戻った。
盛大に食べてぐっすり眠った。
次回、チェコに向かう