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≪カミーノ前日≫ オーレンセに前乗り


体調不良から復活して、駅に向かう。マドリードからオーレンセへは高速鉄道を予約していた。Eurail のおかげで座席指定分のみの支払いで済むのはありがたい。
車両は日本の新幹線のようでかなり快適!トイレも綺麗で下痢気味の私たちにはありがたい。

10時に乗って2時間ほどでオーレンセについた。ここが私たちのカミーノ出発の地になる。

まずカミーノに必要のない荷物を郵便局でオーレンセに送った。前回のブログ参照
英語が話せるスタッフの方が対応してくれて追跡番号や到着予定日を教えてくれたので安心だった。

アルベルゲ(宿)に到着したが、クレデンシャルという巡礼手帳を手に入れる必要があったので、近くの教会で購入した。
(これがないとアルベルゲに宿泊できません。)

教会にはカミーノグッズも販売していて、ピンバッチも買った。

もう一度アルベルゲに行くと「ご飯食べてから16時ごろにおいで」と言われた。おそらく、歩いて巡礼して来た人から優先的にチェックインできるのかもしれない。

私たちは明日から歩き始めるので宿利用の優先順位は低い。ということだと解釈して、おすすめされた【Mesón do Vita】というレストランに向かった。

ここがかなり良いお店で、1人15ユーロで前菜、メイン、パン、お酒、デザート、コーヒーを食べられる!しかも量が多いし、スタッフがフレンドリーで親切。

病み上がりで朝もほぼ食べていないようなものだったのでお腹が空いていた。こんな食べていいのかと不安もありつつ、明日から長距離を歩くからエネルギー補給しなきゃ!と開き直ってバクバク食べた。

ゆっくり食べたので16時になり、アルベルゲにもどって無事チェックインできた。

Albergue Municipal de Peregrinos Eligio Rivas Quintas

公営のもので、金額は1人10€!安い!!

設備は綺麗で申し分ない。ただベッドの数は少ないので、早々に満室になるだろうなと思っていたら30分ほどでベッドは全て埋まった。

ギリギリセーフ!危なかった。

Buen Caminoアプリの画面
アルベルゲでもらったルートマップ。公営アルベルゲにはマーカーをひいてくれたので見やすくてありがたい。

朝ごはんと行動食の買い出しついでに街歩き。スーパーの食料品は思ってたほど高くない。果物、プチトマト、ドーナツ、カルパスなどを買った。

放し飼いの大型犬がリード付きの小型犬に襲いかかって、飼い主同士が喧嘩していた。大型犬の飼い主は逆ギレしてたけど、そりゃあんたが悪いよ。

またお腹が痛くなったので宿に戻った。

シャワーもここ最近では1番の快適さで、すっきり気持ち良くなりのんびり過ごした。22時消灯なのでベッドに戻り寝る支度。かなりいびきがうるさいお爺さんがいて、下のベッドの夫婦はそれを真似て笑っていた。

あと少しで笑ってられないぞ、もうすぐ君の上に新たな刺客が現れる(うちの旦那)と思いながら耳栓とアイマスクを用意した。

スペイン🇪🇸カミーノ・デ・サンティアゴ《カミーノ1日目》

5:30起床。他の人たちも早々に用意していた。朝ごはんを食べたりしているとあっという間に7:00になってしまった。6:00に出る予定だったのにだいぶ遅れを取った。

さーついに始まったカミーノ!

といっても私たちは4日間で110km歩くだけ。つわものは200km、500kmと長距離ルートを数か月かけて(!)完歩するらしい。

しかし病み上がりで毎日25〜30km歩くのでそれなりに大変だろうと、気合を入れる。

私たちは【サナブレスの道】の途中地点のオーレンセから歩きはじめる。さっそく【Buen Camino】という専用アプリを見ながらルートを歩く。

帆立貝のマークが道標なので、それを見つけてはしゃいだ。

オーレンセの街を抜け坂を登り山道の方へ。

高台から見たオーレンセはとても綺麗だ。

【サナブレスの道】は【フランス人の道】【ポルトガルの道】などの人気ルートに比べるとかなり歩く人が少ないらしいので、しばらくは歩いている人に会わなかった。

古い建物や教会の集落を通るルートはなかなか見応えもあり、すこしアゼルバイジャンのシャキに似ているなーとも思いながら歩く。

意外と野良猫が多いが、人慣れしてなくてすぐに逃げ出す。スペインの猫はアフリカの猫とは違い顔も体も丸っこい。顔はなんとなく鼻が低く目つきが悪か見え、ブサカワの雰囲気がある。

マドリードのような都会とは異なる雰囲気で、歩くのが楽しい。りんごやお菓子を食べて休憩しながら歩く。

途中何人かすれ違い「ブエン カミーノ(良いカミーノを)」と挨拶を交わした。

13時ごろにスーパーのある街に着いた。アルベルゲでスタンプだけ押してもらった。そして食料を購入し、さらに目的の宿があるArenteiriñoという街を目指す。

25kmくらい歩いているので流石に足が疲れた。坂道がきつい。

16時に【Albergue de peregrinos de la Xunta de Galicia de Arenteiro-Piñor】に到着!

こちらも公共アルベルゲはガリシア州の行政・政治権限を行使する政府機関が統括している。

なんと一番乗りでベッドはいい場所を確保できた。

キッチンも綺麗で洗濯もできたので嬉しい。

ご飯を早速作る。タコの缶詰、ピーマングリル、リゾットと生ハム。歩いた身体に塩分が染みるー!とてもおいしかった。

キッチンでいると、行政の人たちが施設の視察に来ていた。出身地やこの施設の感想を聞かれて答えたら、「あなたの写真をウェブ新聞に載せてもいい?」と話が進み、もーりーとツーショットを撮ってもらう(?)という展開になった。

ついにスペインデビューか。

その新聞社がどこなのかわからないまま、彼らは去っていった。見る機会あるかな、、?なさそうだ。

そのあと散歩したり犬を触ったりして、早めに寝ることにした。

このアルベルゲはとても素敵なんだが、周りに何もない(スーパーや飲食店はおろか、たばこ屋もないのでは?)ので泊まる人が少ない。私たちの他はチャリダー夫婦の2人だけだった。

静かで気を遣わずにのびのび過ごせるのはうれしい。

掛け布団はないので自前のスカーフとエマージェンシーシートを使った。エマージェンシーシートはテントの寒さ対策として下にひいていたが体にかけては初めて使ってみた。

この写真は2日目の宿

重さゼロなのに保温効果があって暖かい。時期によるが荷物を軽くしたい人にはおすすめ!!

とても便利だった。ぐっすり眠ることができた。

《カミーノ2日目》40km歩いて疲労困憊

朝5時前に起床して6:30に出発。

この日は寒くて風が吹くたびにひんやりした。

朝焼けが綺麗に見える道を進む。景色がずーっと良くて歩きがいがある。

今日は40km歩く予定。なかなかハードだ。

癒しの猫タイム

涼しいというよりも肌寒いくらいの気温が続き、太陽があまり出ない1日だ。

これは歩く時には都合がいい。汗もかかないし、バテない。気分よくスイスイ歩ける。

天気がいいと緑もきれいに見えていい景色が続く。

しかし、昨日の夜ご飯と今朝の朝ごはんが共に少し足りなくて、お腹が空いて来た。すると途端に足に疲れが出始めた。

行動食を食べ尽くしそうなところで、やっと見つけたカフェに入った。コーヒーとチョコ菓子を食べる。チョコがしみるぅ〜!コーヒーにはもれなく焼き菓子もついて来て、お腹は満たされた。巡礼のスタンプを押してもらい、再び歩き出す。

休憩したのでとても体が軽くなり、目的地目指して歩き出す。

なんだかんだで10時間かかって、宿に着いた。

【ALBERGUE SANTA OLAIA】

入り口が非常にわかりづらかった。今回の宿はシジェーダという街にある使われなくなった寄宿舎をアルベルゲとして再利用した建物だ。

公営アルベルゲはレセプションが駐在しているが、こちらは必要があればメッセージか電話で呼び出さないといけなかった。電話して10分ほどしてから女性がやってきて受付してもらった。

部屋はドミトリーではなくて個室!広くて綺麗、、、これが10€は破格だ。

シャワーも申し分ないし、キッチンも珍しく調理器具が揃っている。

あとは懐っこい野良猫が「にゃーにゃー」言いながらキッチンに入ってくるのが高ポイント。

カミーノの人以外も泊まれるので、何人か風変わりな人も見かけたが概ね良好。

街中に宿があると近くに大きなスーパーがあるのでありがたい。食材をたくさん買い込みご飯を作る。空腹と疲れの反動でかなり買ってしまった。肉4枚はかなり多かった。

それでも筋肉に届けといわんばかりに食べまくった。

懐っこい野良猫が面白くてずっと触って遊んでいた。その日は23時ごろに寝た。

《カミーノ3日目》体が痛い!筋肉痛との闘い

6時に起床。

体がかなり疲れている。特に足が痛い!筋肉痛というか、膝周りの筋肉がジーンと痺れている。

昨夜食べすぎて胃もたれしていたところに、さらに昨日買いすぎたパンを詰め込んで出発。

よく見かけるこの小屋は穀物庫だったらしい

昨日より歩く距離が短いからと8時に宿をでた。元気なら5,6時間の道だが、なんせ足が痛いので遅い。しかも今日は太陽が出ていて暑い。

住宅地や道路沿いを歩くルートでコンクリートの照り返しで顔が熱くなる。

日陰のない道が一番つらい

途中で行動食を食べるが、お腹が空いていないので拷問のようだ。

とまぁ、最悪のように言ってるがそこまでキツくなく、ただ足が重かっただけなのだ。人は体の調子に感情を大きく左右されるものだなぁ。

今日の宿は田舎道にポツンとあるので、道中で買い出しを済ませておく必要があった。通りがかりの私営アルベルゲでスタンプをもらい、スーパーで買い出しをしてまた歩き出した。

15時に宿に到着。結局7時間もかかった。

【Albergue de Peregrinos】

今回は初日、2日目と同系列の公営アルベルゲなのでとても綺麗だ!鳥の囀につつまれたモダンさとスペインの田舎の建物っぽさが合わさった建物。受付のおじさんも親切だった。

キッチンもあるし、快適だ。シャワー、洗濯を済ませてからご飯を食べてくつろぐ。

ここも人が少なくていい。

《カミーノ最終日》サンティアゴ・デ・コンポステーラへ!

5時前起床。

今日は少し風が強い。上着を羽織り6:30に出発!

まだ暗いうちから歩き出すと気分がいい。残り17kmは景色のいい歩きやすい道だった。

1時間半でサンティアゴ・デ・コンポステーラまで3分の1まで進んだ。

いいペースだ。この4日間は天候に恵まれて本当にラッキーだ。

おやつを食べながら楽しく歩く。昨日よりも足取りは軽い。筋肉痛も治って来た。

ラスト5km!なんだか名残惜しくなってきた。

カミーノのルート沿いの家には貝殻モチーフが飾られていることが多くて、なんだか応援してもらっているようでうれしい。

ついに大聖堂が見えてきた!!

11:00にはサンティアゴ・デ・コンポステーラの街について、カフェで一服。念願のチュロスを食べた。味は普通だった。

そのあとお土産やでカミーノモチーフノのキーホルダーを買った。すっかり浮かれている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂は多くの巡礼者と観光客で賑わっていた。再会を喜ぶ者や、歩ききった達成感で涙する者、いろんな人がいた。

私たちはあまり疲れていなかったので、激しい感動というよりは「本当に歩ききったんだなぁ」としみじみ浸っていた。

そのあと【Oficina de Acogida al Peregrino】に行き、証明書(コンポステーラ)を発行した!

歩く前は「キリスト教徒じゃないのに、なんでひたすら歩かなあかんのやろ、、、。嫌やなぁ。」と少し後ろ向きだったのが本音だった。【〈計画時〉テンション上がって「やるやる!」状態→〈準備中〉だんだんめんどくさくなって「なんでやるってゆうたんやろ、、やめたいな」→〈直前〉やればできるとわかっているので「どんとこい、やるしかない」状態】に毎回なるのは何なんだろう。

この状態一回入るのなんなん?いらんねんけどな~と思うが、私の性質上受け入れるしかない。旦那はこのフェーズにならないようで、どんどん楽しみ~!という感情が上がっていくタイプらしい。

ほんとに全く違う人間だなと感じる。同じ経験してるが捉え方が違って、最終二人とも「最高に楽しかった!」と思うのが良い。

歩き終えた感想は「歩いてよかった!また老後に歩こう!」というものだった。通常の旅では通り過ぎる街に立ち寄れるし、歩きながら考え事をしたり自然を感じることがかなり楽しかった。夫婦のいい思い出になった。

大聖堂前でボーっとした後は、郵便局に荷物を受け取りに行った。無事荷物は届いていてスムーズに受け取ることができた。郵便局ではカミーノを終えたチャリダーたちが自転車を解体して郵送していた。なるほどなと思った。

打ち上げ

その足でエアビーの宿に向かった。

バスで10分ほどの住宅地のマンションの一室が今日の宿だ。オーナーの女性はスペイン語しか話せないが気さくで優しかったので安心。

彼女はこの後仕事に出て明日まで戻らないから、自由に過ごしてね〜と行って出て行った。スペインのエアビーは気楽で過ごしやすい。

すぐ近くにスーパーがあるのでたくさん食料を買った。めちゃくちゃ楽しい!打ち上げとして肉、パスタ、サラダ、おつまみとワインで盛大に食べた。

今日はもう外出しないのでダラダラ飲んでゆっくり過ごす。サイコー!溜まった洗濯物もして、カバンも洗ったので気分爽快。

ついつい夜更かししてしまった。

明日はサンティアゴ・デ・コンポステーラを観光しよう。と考えながら、ふかふかのベッドで気絶するように眠った。

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o-tourism@youzakka.com

夫婦で世界一周している「おぎつう」ことogido tourismです。旅行に役立つ情報をほぼリアルタイムで更新中!

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